皆さんお久しぶりです、はじめまして。WEB部門長の八木と申します。今回は、このプロジェクトにおいて東大側が一体何をやっているのか、その大まかな概要について、書いていこうと思います。
- 海外ヒストリックラリー 参戦プロジェクトとは
- 東大・ホンダ学園関東の行っていること
- 東大側って何してるの?
- 東大側部門紹介
- 海外ヒストリックラリー 参戦プロジェクトとは
この記事で初めてこのプロジェクトを知る方もいらっしゃると思うので、はじめに海外ヒストリックラリー 参戦プロジェクトとは何かの説明をさせていただきます。このプロジェクトは、東京大学、ホンダテクニカルカレッジ関東の正式な授業として開講されているものです。授業ですので、一回参加した人は、再び参加することは基本できません。つまり、部活・サークルとは違って、毎年毎年、人が全員入れ替わるのです。
私たちの目的をざっくりと簡単にまとめると「古い車をレストアし、海外のレースに出場する」ということです。
本プロジェクトは今年で11年目を迎え、これまでにも多くの方が参加し、毎年両校で何十人も集まる名物授業として知られています。各期ごとにチーム名を決めるのが習わしで、今年は「Team 一心」という名前で活動しております。
例年ですと、この時期には車両を船に積んでヨーロッパのかの有名なレース「ラリー・モンテカルロ・ヒストリック」に出場するのですが、今年は、世界的なコロナウイルス の感染拡大を受け、今までにはない予定変更を何度も強いられました。結局、国内での活動をメインにして動いていこうということで、12月頭あたりに、チームとして方針を固めました。
海外と比べてしまうと、インパクトはかけしまうだろうと心配される方もいらっしゃると思いますが、今年は学生一同知恵を絞ってモンテカルロ・ラリーに代わるような素晴らしいことを企画いたしますので、ご期待ください。
2. 東大・ホンダ学園関東の行っていること
このプロジェクトにおけるそれぞれの役割について次は説明します。毎年、このプロジェクトでは、新規にオンボロ車両が投入されます。海外ラリーに出場するには、まずこの車両を動くようにレストアし、さらにレース用の車両に改造をしなければなりません。例年、前者をホンダ学園関東が、後者を東大側が行うことになっております。
今年の場合、レストアの対象はダイハツG10シャレードでした。投入される車両は、毎年、どなたからか貸し出されるという形で用意をしています。レースに出場後は、オーナーの方へ返却をされます。
ホンダ学園関東サイドは、4~8月にかけて車両をレストアし、9月には車検をとって私たち東大サイドへ「納品」します(今年は4ヶ月遅れで、超超超急ピッチでレストアを行い、わずか2ヶ月足らずで車検をとってくれました!すごい!)。
その後、ヨーロッパへ送るため11月末に一時輸出をするのですが、そこまでに東大側がレース仕様に改造をします。私たちが出場するレースは、「ラリー」と呼ばれる競技ですが、ほとんどの方はご存知ないかもしれません(読者の方は、車好きが多いと思いますので、もしかしたら当てはまらないかもしれません笑)。実は、この競技で、日本は年々頭角を現し、世界に通用するほどの力をつけています。今後必見の競技であることは間違いありません。
3. 東大側って何してるの?
さて、ふらふらと脇道にそれながらもここまで書いてきましたが、「東大側やることほぼないよね?」と思われる方が大半だと思います。
事実、このサイトのブログはほぼホンダ側で行った「シャレードレストア日記」で埋め尽くされています。
しかし、僕たち東大側は、のらりくらりボーッとしていたわけではありません。水面下で色々と動いていたのです。
東大の行うことは、先ほど行った「ラリー車への改造」をはじめとして、主に以下があります。
・海外レースに出場するための手続き
・渉外活動
・プロジェクトの宣伝
・今まででレストアされた車両の手入れ
・出場してくださるドライバーさんとの連絡
海外レースに出場するためには、まず、エントリーを英語を使ってしなければなりません。また、レースに出場するには、自分たちの車、物品を「一時輸出」しなければいけません。「一時輸出」には色々と煩雑な手続きがあり、船会社などと連絡を取る必要があります。さらに、宿泊場所や、車を整備する場所なども考え、全体の行程を練る必要があります。
さらに、改造を含め、上記のようなことを行うためには、「資金」が必要です。その資金繰りをするのは東大側の役目となっております。渉外活動では、支援してくださった企業をどのように宣伝していくか、などについてしっかりと考え、その上で、このプロジェクトをどう宣伝、デザインをし、広報します。
また、今まででレストアされた車両は基本的にオーナーさんの元に帰るのですが、「今年も使ってください」というとてもありがたいお言葉を頂戴すると、一度レストアされた車を再使用することがあります。それらの整備をホンダ学園関東の手を煩わせてはいけない、さらに東大側も整備の練習をしたりなどの理由で、整備は主に東大側で行うことになります(古い車は見たことありませんしね)。
さて、レースの準備も整い、車も万全!これでレースに出場します!
…といいたい所ですが、まさか学生が運転するわけではありません(危なくて見てられませんね、出てみたいですが学生にとっては巨万の富を必要とします)。ドライバーは、別に頼んで、一般の「ラリー」という競技に慣れている方にやっていただきます。
気になる点…
ここで気になるのは、さぞかし自動車が好きな人たちが集まっているのだろうとお思いではないでしょうか。ホンダ学園関東は、多くのメンバーがそれに当てはまると思います。しかし、東大側は、まったくそのようなことはありません。
東大側のメンバーの多くは、「車のことは何も知らないけれど、なんとなく知ってみたいなあ〜」だとか、「海外行けるの!?ヨーロッパ!!?」だとか、「このプロジェクト名前かっこいいな」とかそのような動機で入って来ることが多いです。
そのため、皆さんであれば当然のように知っている、「メガネ」や「ユニバーサルジョイント」や「3気筒エンジン」と言われてピンと来る人はほとんどいません(僕たちはよく巷で自動車部だと思われていますが、実は違うのです)。しかし、1年を通してこのプロジェクトを続けると、車の構造も勉強でき、おまけにユーザー車検や社会で必要なことも学べるので、超お得なプロジェクトであることには間違いありません。
4. 東大側部門紹介
東大側には以下のような部門があり、分担を行いプロジェクトを進めています。それぞれの部門については、後ほど詳しい話が投稿される予定です。
① リーダーズ
リーダーと副リーダー。プロジェクトの方針を決め、運営していきます。
② ものづくり
車両整備、ラリー車改造、ラリーコンピューターなどを製作します。
③ 会計
プロジェクトの資金管理を行います。
④ 渉外
各企業への渉外活動の音頭をとります。
⑤ 広報
SNS、広報誌などへのアピールを行います。
⑥ Web
Webサイトの構築をします。
⑦ デザイン
ロゴマークや、チームカーへのステッカーなどデザインをします。
⑧ ロジスティクス
海外一時輸出の手続きや、物流管理をします。
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。次回からは各部門長の投稿や、国内レースに出場する様子を連載します。それでは、次回お楽しみに!!