・ロールケージをつけにいく!その2

こんにちは!!

Web部門長兼ロジスティクス部門長の八木と申します。
今回は、普通の車には搭載することのない、ロールバー についての記事です。

前回は、ロールバーを頂いたところまででしたので、今回は組み立ての様子について書きたいと思います。

前回の記事>>ロールケージ をつけよう!その1

目次
1. バックグラウンド・シチュエーション
2. 通う日々
3. ロールバー をつける
4. まさかのどんでん返し

  1. バックグラウンド・シチュエーション
ミーンミンミンミン…ワシワシワシワシ

8月29日。僕は家にいた。先生から一本のラインが届く。内容は完結だった。

「明日から対面で授業ができます。9時集合でお願いします。」 

内容はこんな感じであったと思う。何しろあまりに嬉しすぎて、よく覚えていない。明日から、やっと車に触ることができるんだ!心はウキウキ体はワクワク、その瞬間は今でもありのままに思い出せる。

春からこのプロジェクトをやってきたが、正式に対面作業を行うのは初めてだ。東大側は、学内での対面作業について、夏休みに入るまで厳しく制限され、このプロジェクトは対面の申請をしてもなかなか通らなかったのである。

それが、8/30から、やっと動けるようになったのだ。

 

初日から何日かでやったことは、車の基本構造を教えてもらうことである。

例年、このプロジェクトでは、夏にネッツトヨタ富山様が合宿を開いてくださり、そこで車の構造や、日本海の食の造詣を学ぶ。今年は、状況を鑑みて中止となったため、基本的構造さえも知らないという状況であった。

実際、やってみると、車ってこうなっていたのか!と初めて知ることが多く、身近な工業製品の凄さを感じた。と、同時に、工学部生である自分の不勉強を痛感し、先生の「こんなのおれは小学生から知ってたよ」という言葉に絶望し、普段より4ヶ月遅れで、活動が本格的に始まったのである。

車の基本構造をなんとかたたき込んだ後は、すでに前の代がレストアしていたレビンの整備練習を行った。夏も盛りで、マスクをつけながらの作業は、本当に暑かったことをよく覚えている。そして、基礎体力作りと並行して、僕たちは、ホンダ学園に訪問を重ねていた。

そう、ロールケージをつけるために、、、

夕日を浴びる安田講堂(本文との関係はございません)

ホンダ学園関東は、7月あたりに対面作業が解禁されていたそうだ。そのため、一足先にシャレードのレストアを開始していた。毎年、このプロジェクトで使う旧車のうち、必ず一つは、全くレストアされていないボロボロの車である。ホンダ学園関東のミッションは、このオンボロ車をレストアし、車が正常であることの証明、すなわち車検を取ることだ。今年は、シャレードがその車両にあたる。

一方、東大側は、車検を取った旧車をラリーに出れるように改造するのが仕事である。数多ある改造項目の一つに、ロールケージ の装着がある。例年通りのスケジュールであれば、4月にレストアをはじめ、9月の初めにシャレード の車検を取り、そこから東大側がラリー車に改造、そして何回かのテスト走行を兼ねた国内ラリー出場を経て、11月末に船積みをする。しかし、今年はなんと4ヶ月遅れているため、車検を取ってから、ラリー車に改造をしていては間に合わない、という結論に至り、シャレードのあるホンダ学園へ通いつつ、少しずつ改造を進めるという方針で活動している。

こういうわけで、僕たちは、ホンダ学園に訪問を重ねていたのだ。

 

2. 通う日々

本郷を車で出発し、竜岡門を右折し、国道254をひたすらまっすぐ行くとホンダ学園に到着する。僕たちは、お金がないため、高速なんてものには乗れない。下道で行くと、距離にして30kmほどであるが、近いなどと言って侮っては、首を絞められることになる。14:30に出発し、夕方になるほど交通量はどんどんと増し、たかが30km、されど30km、到着する頃には、なんと16:30、合計2時間もかかってしまうのである。帰りは比較的早く帰れるが、これを毎日続けるのは流石にくるものがあった。

 

3. ロールバー をつける

ホンダ学園ではロールケージの位置決めや、当て板溶接を行った。ロールケージは、車体に合わせてぴったりと作っていただいたため、少しでもずれてしまうと台無しになってしまう。そのため、位置合わせは必ず、車内でやるのだ。

位置合わせ

位置合わせにも順序があり、まずメインロールバー を合わせる。これを基準にして、組み立ていくのである。さらに、バーと車体の接合にも規則があり、FIAの規則書K項を読み、下のような構造で取り付けることにした。

ロールバー、足板、当て板の付け方。

この構造では、当て板と呼ばれる車体にくっつける板が溶接される必要がある。そのため、車体にくっついているいろいろなコーティングを剥がす必要があり、電動ヤスリなどを使って金属の光沢が完全に現れるまで、削った。

削る様子>>

削ります
いろいろ剥がして当て板を当てた様子。

また、車体にはネジを通すための穴が空いているはずもないため、自分たちでドリルを使って開ける必要がある。途中何かのステーにぶつかって作業がしばらく止まったが、頼もしいホンダ学園がなんとかしてくれるということなので、彼らを信頼し、ステーを切ってしまった。

日本の未来は明るいと思う。皆さんどうぞ安心してください。

こんな感じでつけていきます。

このようにして、ホンダ学園に通い、作業を進めてきたが、圧倒的時間不足に気づくこととなった。そこで、ロールバーは仮溶接をし、東大に持ち帰って本溶接をすることによって、作業効率を上げる作戦を実行することとした。

東大で溶接をしています。

しかし、問題はついてまわる。東大の溶接機が、とても使える状態ではなかったのだ。そこで、部品を交換したり、なんなりしていて、すべての本溶接を終えたのは、10/5である。よし、後は塗装して、ロールバー パッドをつけるだけ!!

 

4. まさかのどんでん返し

そして、10/6、出来栄えを先生に見てもらったところ、衝撃の一言が、、、

「これ、ついてないね。」

これ、ついてないね。

ということで、溶接はやり直し笑。笑っちゃったね。迫る本番は10/24,25のSSラリー!ということで、

次回、「溶接全部やり直し」

それでは皆さんお元気で!!!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です