こんにちは!東大側副リーダーの相澤脩登です!
2021年が始まって早1か月、皆様いかがお過ごしでしょうか。まだまだ厳しい寒さが続きますが、Team 一心は新城ラリーに向けて着々と準備中。3月には再びシャレードが、たなびく黄色いハンカチのように幸せをお届けします!
今回はその「黄色いハンカチ」のお話です。
チームのロゴマークにも表れていますが、黄色いハンカチのように輝くシャレードが幸せを届ける、みたいな裏ストーリー(?)が僕たちにはあります。これは1977年に公開された映画「幸福の黄色いハンカチ」になぞらえたものです。山田洋次監督がメガホンをとり、キャストに高倉健、倍賞千恵子、桃井かおり、武田鉄矢、渥美清が名を連ねるこのロードムービーは、第一回日本アカデミー賞をはじめ数多くの映画賞を総なめにしています。以下、Team 一心HPより
『幸福の黄色いハンカチ』とは、山田洋次監督により1977年に公開された映画です。ある理由から刑期を終えた男が妻に「もし、まだ1人暮らしで俺を待っててくれるなら…鯉のぼりの竿に黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ。」との手紙を書いたことからドラマが始まります。
この映画でキーとなる「黄色いハンカチ」と私達がレストアしましたシャレードが同じ色をしていることから、どんな状況にも負けず多くのラリー参戦し、技術力、精神を鍛え、成長する姿を様々な人にみていただくことで、活気を与え「幸福」を届けたい。という強い思いがこもっております。
Team 一心 ホームページ「プロジェクトについて」より
映画で、刑期を終えた勇作(高倉健)はたまたま出会った欽也(武田鉄矢)、朱美(桃井かおり)と共に北海道を旅していきますが、そこで乗っているのが真っ赤な車。失恋した欽也が仕事を突然やめて買ったものです。これちょっとレビンっぽいんですよね。僕らのレビンちゃんよりもうちょい後のやつかなぁと思って調べましたが、マツダのファミリアでした。Team 一心とそこまでシンクロはしてなかったです。(笑)
実は欽也と朱美も現地(北海道)で出会ったばかりだったので、初対面の3人が広大な北海道を車1台で旅していくのです。道中様々なことがあり、欽也不在時に対向からトラクターが来た時には、ファミリアをずらして通してあげるため、朱美が運転に挑戦します。「これでも仮免までは行ったんだから」とのことでしたが、結果は脱輪、暴走。その日は走行不能となり現地の方のお宅で一晩お世話になります。そんなこんなで3人は徐々に仲を深めていきます。
ちなみに、当時の教習制度では第二段階ではなく第四段階まであり、仮免取得は第三段階終了時だそうです。朱美曰くお金が無くなっちゃって本免までは取れなかったとのことですが、四段階中の三段階ですから、結構終盤まで進めていたことになります。ただ路上教習は第四段階だけだそうなので、やっぱりそこの差が大きいのかもしれません。僕はこのプロジェクトが始まったときには免許を持っておらず、去年の秋に2か月ほどかけて取ったのですが、路上教習の初回は中々緊張した記憶があります。坂道発進ミスってエンストしたな・・・。
物語のクライマックスは、勇作が6年ぶりに帰宅するシーン。果たして妻の光枝(倍賞千恵子)は待っていてくれるのか、黄色いハンカチは掲げられているのか。続きは観てみてね!(アマプラにあるよ!)と言いたいところなのですが、実はこの映画の宣伝ポスターでは黄色いハンカチがこれでもかとたなびいています。山田監督によると「私は結末がわかってるからといって、泣けない映画は撮りません」だそう。納得です。
もう一つ、この作品で気になったのは、勇作の後悔が妻と離れる事態を招いたこと、妻を思うがあまり突き放してしまったことにのみ向けられている点です。彼は酔っ払いを殴り、殺めてしまったために網走で刑に服します。殺す意図はなかったとはいえ、そこに罪の意識を感じて思い悩むことがあっても良い気がしますが、作中にそのような描写はありません。今の時代なら叩く人がいてもおかしくない演出ですが、2回目を観ているときに「それで良いんだな」と思い至りました。この映画は、大切な人との結びつきを描いた物語、だからこそ犯した罪自体に対する自責の念は描く必要がないのです。だからこそ、観客は彼らの感情に集中できる、涙することができる。
さて、「幸福の黄色いハンカチ」観たくなってきたでしょうか。観たことあるよという方も、まだという方も、是非この映画で素敵なおうち時間をお過ごしください。