・東大_ロジスティクス部門

みなさん、こんにちは。ロジスティクス部門長の八木と申します。今回はロジスティクス部門が何をやっているのかについて、ブログを書きたいと思います!

さて、みなさんはロジスティクスという言葉に聞き覚えはあるでしょうか。高速道路等でよく「〇〇運輸」や、「〇〇ロジスティクス」などの名前が書かれたトラックを見かけることがありますよね。

賑やかしで高速道路の写真

ロジスティクスは英語の綴りで書くと、「Logistics」と書きます。この英単語は、日本語では物流、兵站(へいたん)と訳されるのが普通ですが、大雑把な意味として何かを意図を持って運ぶことを意味します。兵站に関しては三国志や、キ◯グダムなどを読んだことがある方は、馴染み深いかもしれませんね。

さて、弊プロジェクトにおいて、このロジスティクス部門が何をするかとについてですが、主に海外に車や物資を持っていくための船積みや、そのためのATAカルネの発行、現地でのスケジューリングや、宿の予約等を行います。

しかし、今回は海外ラリーを諦めるという決断をしたため、ATAカルネを作る直前 の荷造りまで行いました。このカルネについては、また別にお話する機会を設けたいと思います。

船積み直前の実験室の様子(荷物はほとんど揃えた状態で、諦める決断をしました)

今日は、今までとは少し変わったお話をさせていただきたいと思います。それは、ロジスティクスという言葉の由来についてです。

ロジスティクスとここまで何回か書いていて、そういえば「Log」、「ログ」がつく言葉は身の回りに多数存在することに気が付きました。例えば、今書いているブログ、パソコンのログイン、森の中にありそうなログハウス、数学に出てくるロガリズム、家庭の主役であったアナログテレビ、物語の初めのプロローグ、怪しい通販のカタログ、、、など、掘れば掘るほどざくざく出てきますね。

この「ログ」という英単語には、丸太という意味があります。正直、丸太ねぇ、、という感じでそれ以上でもそれ以下でもない気がしますが、実は、これらの単語は共通の由来を持っていると言っても過言ではないのです。

しかし、その理由を説明するには500年ほど前にさかのぼらなければなりません…。

世はまさに、大航海時代…!

帆船のイメージ(適当)

15~17世紀半ば、スペイン、ポルトガルを中心として、人々は自国の領土拡大等の目的で、こぞって海に乗り出しました。

海を移動する手段として、当時はおそらく風や海流を推進力として用いる帆船が主流であったでしょう(もしかしたら手漕ぎだったかもしれません)。目的地が決まっている航海においては、自分の位置を知ることは死活問題なので、色々の方法が考案されました。

星や太陽を使って位置を特定する方法が最もポピュラーであったでしょうが、それらのみから位置を特定するのは非常に難しいそうです。もし、空に雲がかかれば完璧に空は見えなくなってしまい、手がかりを得ることさえ難しくなってしまいます。

他の情報としては、例えば船の速度、進行方向の方角を知ることで大体の位置は計測できると昔の人は考えました。進行方向を知ることは、磁石などを用いれば簡単に求まります。しかし、船の速度は、、、?

今のような便利な時代ではありませんから、GPSはもちろん、速度センサーだってありません。となると、船の速度を直接測るのが最も良い方法であると思います。よく用いられた方法の一つとしてとしては、以下のようなものがあります。

紐と丸太のイメージ図

まず、用意するのは長い紐と丸太です。紐には、あらかじめ等間隔に結び目をつけておきます。また、先端には丸太をくくりつけて、現在で言う浮きのような役割を与えます。準備ができたら、紐のついた丸太を船の上から投げ込みます。このとき、紐は長いため、多くの部分は船の中に残っていることに注意してください。

もし船が海面に対して動いていなければ、丸太はそこへプカプカと浮かび、紐はずっと同じ長さであると予想できます。しかし、船が海面に対して動いている場合、丸太は流されていき、船の上にある紐は漁船にある網のように、次々と海へ引きずり込まれていくことになります。

つまり、ある一定時間でどれだけ紐が持っていかれたか、もしくは、紐がピンと張り切るまでにどれだけ時間がかかるかを計測することにより、海面に対しての船の速度が計測できるということになります。

さて、英語で「結び目」はノットといいますが、船の速度を表す単位にもノットという言葉が用いられています。これは上述したような測定法から由来しているそうです。

そして、今回の話題での中心である「ログ」ですが、当時船の中から丸太を投げ込み、船速を測ることを「Log In!」と号令をかけて行なっていたそうです。そこから転じて、航海日誌に情報を書き込むいわば「記録」のような意味も生まれ、現在でも用いるカタログや、ウェブログ、略してブログという造語が作られました。また、さらに転じて、記録を用いて軍に物資を届けると言ったようなロジスティクスという言葉が生まれたそうです。

残念ながら、数学のロガリズムは、ギリシャ語で言葉を意味する「ロゴス」からきていて、アナログはギリシャ語で「比例」を意味する単語から由来するものだそうです。しかし、もしかしたら、大元は全部同じなのかもしれませんね。

今回はこんな変わったお話しでしたが、楽しんでいただけたら幸いです。次回もよろしくお願いいたします!

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